1.研修会(11月13日)
令和7年11月13日(木)、大分県にて第12回製販研修会を開催し、日本製鉄㈱ 九州製鉄所 大分地区の工場を見学いたしました。
当日は雨が心配されましたが、集合時間までにはすっかり上がり、屋外での受付もスムーズに進みました。皆さまには余裕をもってご集合いただき、QRコード受付にもご協力いただき誠にありがとうございました。大分駅バス停を定刻どおり発車し、研修会は順調なスタートを切ることができました。
この研修会では、いつの間にか工場見学が定番となっていますが、その始まりは北九州支部での八幡製鉄所でした。日本製鉄さま、いつもお世話になっております!
渡邊理事長が開会を宣言、日本製鉄さまのオリエンテーションを受けた後、バスに乗り込み、いよいよ700万㎡(東京ドーム151個分!)という途方もない敷地へ。ゲートを超えた先は撮影禁止の機密エリアで、車内には緊張感が漂います。

大分地区には、製鉄所の護岸から沖へ約400m突き出した桟橋があり、40万トン級の超大型船が着桟できる全長約1kmの荷役用岸壁(シーバース)が備えられています。工場のすぐそばに、これほど巨大な船が悠々と横付けできるのは、別府湾の深い水深のおかげ。大量の原料を積んだ船体が深く沈んだ状態でも、そのまま着桟できるのです。
もうひとつの大きな特徴は、原料から製品出荷までを直線的に流す“一貫生産”のレイアウト。広大な土地を活かしたこの配置により、極めて効率的な生産が可能なのです。
原料貯蔵エリアから焼結工場、そびえたつ高炉、ドーピーカーで運ばれるどろどろの鉄…まるで異世界に迷い込んだような光景に胸が高鳴ります。そしてたどり着いたのは、世界一の生産能力を誇る連続熱間圧延エリア。
薄板圧延ラインでは、真紅に輝く鋼板が目の前を圧巻のスピードで通過。その熱気と振動は、まさに“日本国の鼓動”。肌で感じる温度だけでなく、魂まで熱くなるような感覚を覚えました。
世界一の設備と技術に終始圧倒されましたが、一方、大分地区には幅50m・長さ5kmに広がる「郷土の森」という環境保全林も存在します。約80万本の在来樹種が植えられ、防塵・防音の役割はもちろん、景観としても地域に価値を与える森です。企業としての強い責任感や思いが伝わりました。
それにしても、どうしてここまで見学を許してくれるのだろう? 機密の宝庫なのに――参加者からそんな声も聞かれました。調べてみると、大分地区は「水と緑と太陽の製鉄所」というビジョンを掲げ、環境・安全・地域との共生を重視。その一環として、
- 地域・関係団体への積極的な見学受け入れ
- 企業としての透明性の確保
- 製鉄業の理解促進
を実践しているとのこと。「ちゃんと見て、理解してほしい」という想いが伝わってきます。
しかし、大分地区レベルの大型一貫高炉、盗み見たとて…そもそもマネできん。
「世界は鉄でできている」
言い切る日本製鉄さま、大いにナットクしました。
2.懇親会(11月13日)
同日17:30より、ホテル日航大分 オアシスタワーにて懇親会を開催いたしました。
姫野大分支部長による開催地代表挨拶や賛助会員代表挨拶、乾杯のご発声をいただき、和やかな雰囲気の中で交流が深まりました。




大分支部の粋なおもてなしで、ドリンクコーナーにはご当地のお酒がずらりと並びました。大分名産のカボスも用意され、麦焼酎のカボス入り炭酸割が振る舞われると、ふだんは芋焼酎派の参加者もその爽やかな飲み口に驚嘆。会の折り返しを迎える頃には、見事に売り切れてしまうほどの人気ぶりでした。




各支部・各社の参加者がテーブルを越えて活発に意見交換を行い、製販の連携強化を図る貴重な機会となりました。
最後は、次期開催地である山口熊本支部長がくまモンとともに登場。力強い決意表明ののち、中締めにて会は盛況のうちに終了しました。


3.交流会(11月14日)
■ゴルフ班
トライアルゴルフ&リゾート OITA COURSE にて、快晴のもと交流ゴルフを開催いたしました。
組合員・賛助会員56名がラウンドを楽しみました。
競技はもちろん、自然の中での語らいや情報交換を通じ、良好な関係構築の場となりました。



■観光班

観光班は、ガイド付きバスで臼杵市内の歴史と文化に触れる旅。27名が参加されました。
佐賀関からの移動中は、車窓に広がる豊後水道の雄大な景色が参加者を迎え、旅の期待をぐっと高めてくれました。
臼杵に到着後は、「二王座歴史の道」を専門ガイドのコヤさん(ときどき悪態まじりの軽妙トークが魅力)に案内いただきながら散策。野上弥生子文学記念館や旧臼杵藩主・稲葉家下屋敷など、風情ある街並みを巡り、ショッピングを楽しみながら、臼杵の歴史だけでなく、文化・暮らしの息遣いまで感じるひとときを過ごしました。







観光班のクライマックス、臼杵での昼食は、globe KEIKOさんの実家としても知られる、老舗『料亭山田屋 臼杵本店』にて、名物フグのミニコースを堪能。ミニコースとはいえ、なかなかの食べ応え。おきれいな女将さんにもご挨拶でき大満足。






ひれ酒で、ほわんと気持ち良くなりながら、午後は国宝・臼杵石仏を見学しました。静寂と荘厳さに包まれた石仏群と、秋の景色が織りなす美しい情景に心が洗われました。
終始和やかな雰囲気の中で行程を終えることができ、観光班ならではの一体感が深まりました。





「次回も観光班に参加するよ!」との声も寄せられ、熊本支部への期待はますます高まっています。大分支部から丁寧な引き継ぎ書が届く予定ですので、一年かけて企画・ご準備のほどよろしくお願いいたします。
