日時:令和6年9月11日(水)  16:00~19:00
場所:八仙閣本店

単組時代から月一回の支部会を継続開催する福岡支部の伝統の精神
「対話・懇親こそが真の相互理解を生む」に則り、八尋支部長が今年度中の発足をお約束した「女性の会」を開催しました。
参加者は11社13名+オブザーバ4名
営業・営業アシスタント・営業事務・人事部・広報部と、幅広い職種・キャリアの方に参加していただきました。

光山福利厚生委員長の開会宣言のあと、八尋支部長は参加者の緊張をほぐすべく、組合のあらましや主な活動、今回の開催に至った経緯を説明されましたが、参加者の真剣なまなざしを受け、ご自身が一番緊張されていました。

第一部:意見交換会 16:00~

皆さん初顔合わせのため、まずは自己紹介から。普段会社から出ることが少ない営業アシスタントの方も多く、「すごく緊張している」と口々にされていましたが、そこは各社から選抜された方だけあって、はきはきと会社での自身の職務、役割、今日の意気込みを語っていました。

堅苦しくない交流の場にしたいとの支部長方針により、2つのグループに分かれ、円卓を囲んでのグループディスカッション形式で進めます。

テーマ「働きやすい職場づくりや活躍の場の拡大について」

働きやすい職場とはどういうもの?

結婚・出産・育児・介護…ライフステージによって環境が大きく変わる女性にとって、柔軟な働き方ができること。これは参加者がほぼ全員があげました。
しかし、よく話を聞くと、これは単に「休暇の日数が多く欲しい」というわけではありません。彼女たちが求めるのは、「必要とするときに休みがとりやすい」という環境です。
自社の就業体制に概ね満足していると答えた方の会社では、

  • 休んでも他の人が自分の仕事の内容を理解把握しているので、安心して任せられる
  • 「お互い様よ」と、サポートする雰囲気が醸成されているので休みを取りやすい

といった環境があるようです。だれがどんな仕事をしているのかを整理・理解し、属人化を解消することでスムーズに事業を継続できる。これはまさにBCP(事業継続計画)の真髄です。だからこそ負担の連鎖、不満の蓄積が解消され、コミュニケーションも円滑にとれるのだと思われます。
さらに進んだ取り組みをされている会社もありました。

  • 家庭の事情を理解してもらい、リモートや時短勤務の対応をしてもらっている
  • 「育児」そのものについて学ぶ研修があるので、育児休暇取得に対し男性社員の理解を得やすくなった
  • 施工部を持っていて夜間工事にも対応しているので、フレックスタイムを柔軟に導入している

他社の柔軟な取り組みを聞いて驚きの声も上がりましたが、いくらDXが進もうとも、相互理解からしか解決できない問題は多いことを改めて感じました。

ただ、皆さんから現状を聞いて意外だったのは、大半の方は「休日は多い」と感じていることでした。かつては「締まるまでは日が変わろうと」「求められれば土日休日夜間も出動」とかなりブラックな印象のある業界でしたが、福岡(少なくとも今回の参加企業)においては完全週休二日制がほぼ確立できているようです。

女性活躍推進についてどう感じていますか?

長年営業の第一線で働く方、管理職の方も参加していましたが、まずは生の声をお聞きください。

  • 現場に行くと「女にはわからん」「他の人連れてきて」と、相手にされないことがある。
  • 会社でキャリアを積んでいこう!と数年前に決意したものの、前例がなく相談する人もいないので、自分で模索しながらがむしゃらに頑張るしかなかった。働き続けてどうなるのか?昇進のプロセスが提示されていないので今も不安。道筋が見えると目指すところも明確になり注力できるが…
  • 自分が築いてきたノウハウを継承したいが、後継の人員を充てるという話も出ない。男性には確固とした肩書・ポジションがあり、当然異動のたびに新しい方が就くが…自分が定年になったらそれはそれという扱い?
  • 女性だから得られるメリットは感じている。体力的なものもあるし完全平等を望んでいるわけではない。急に言われ出した「女性活躍推進」に正直多少の違和感がある。

人生100年時代。自身のキャリアを本気で考えなければいけないとは思うものの、今の会社でどうすればよいのか、どこから変われば?どう変えればいいのか?と不安を抱えています。
企業の環境づくり、そのためにはやはり対話が必要そうです。

ベテランの方には有資格者も多くいました。「女には言ってもわからんだろ」と言われたのが悔しくて、猛烈に勉強したそうです。資格取得は大きな自信につながり、信頼を徐々に得ることができたそうです。
また、「勉強は大変だったが、先輩社員が教材を用意して勉強会を開いてくれたり、実技はお客さんが実際の材料を使って教えてくれたりと周りのサポートがあったので合格できた」と語っていました。
資格取得支援がある会社も多いようですし、ぜひ挑戦していただきたいですね。

福岡支部では、今期事業としてキャリアの浅い社員向けに「はじめての電気教室~はじめて電気業界に入職された方に、電気の「で」から教えます!~」(全6回)を開講しました。
参加者は38名(うち10名が女性)
受講者からは「知らずに販売したものを知ることができた」「電気のしくみを科学実験のように学べて楽しかった」と感想が寄せられました。帰社すると目を輝かせて習得した知識を披露していた受講者もいたそうです。
支部長は「次はステップアップ研修として、資格取得を目指す研修も開催したい」と仰いました。

電材業界に変えて欲しいところは?

  • お客様の言葉使いが怖い。昔より良くなった気もするが、慣れただけかも。
  • 「今すぐ持ってこい!」への対応で、ドミノ式に周りの負担が増える。
  • 昼休みも来客や電話が多い。メーカーさんでは時間外扱いを徹底しているところもあるみたい。卸業組合からお願いできませんか?
  • 営業はいまだ時間外配達に応じている。

業界の商習慣は今でも根強く残っているようです。
つねに状況が変化する現場ありきの業界ですので、致し方ない部分はありますが、安定したサービスのご提供と社員の働きやすい環境整備の両立を目指し、当組合支部では、各県電気工事業工業組合役員の皆さまと「2024年問題」について協議する場を設けました。陳情内容については概ねご理解をいただきましたが、組合員が足並みをそろえて実施することが必要です。これからも対話を重ね、ご理解いただけるよう活動してまいりますのでご協力のほどお願い致します。

第二部:懇親会 17:30~

料理が運ばれるとようやく緊張も解け、先ほどのディスカッションでは話しきれなかった内容の会話も弾んだようです。参加者からは、会社では同じ立場の人が少なく相談事ができないかったのでこの機会はありがたい。他社の取り組みにはすごく参考になるものがあったので早速会社にフィードバックしたい。第二回も参加したい!と嬉しい声をいただきました。

皆さま、お忙しい仕事を抱えながらもご参加いただきありがとうございました。

このたびは、見切り発車の部分もありましたが、皆さんの素直なご意見・お悩み、各社の取り組みを聞けて、とても有意義な会となりました。第二回の開催を望む声もあがっておりますので、引き続き会員企業の皆さまのご協力をお願いいたします。
アンケートをご提出いただきましたので、後日支部会においてご報告申し上げます。

福岡支部長 八尋 茂
福利厚生委員長 光山敬一

~事務局後記~

小さなことですが…と前置きをしたうえで遠慮がちに口を開いた意見にこそ、生産性向上やモチベーションアップにつながる大きなヒントが隠されているように思えました。役員の皆様、チクッと一言もぜひお留め置きください。

タバコ休憩が多い・長いな…吸わない人はその間仕事してますよ

台風で公共機関が止まって出社できないのに…自分の有休を充てなきゃだめ?

辛くて本当に必要!でも…「生理休暇」って名称じゃ申請できません!

倉庫が…遠いです。店渡しのたびに業務が中断され苦労しています